競技の基礎知識

本ページコンテンツ[競技の基礎知識]は、東京都ジュニア育成ウエイトリフティング教室へご興味をお持ちいただいた方への案内として、日本ウエイトリフティング協会ホームページより「規定集」を引用、一部抜粋し、本ページ用に掲載順序等を改編して掲載しています。
詳細及び正確な内容は、日本ウエイトリフティング協会「規定集」をご確認ください。

競技規則の変更について2019 (2019/4/1)

【二種目】一般的規則

ウエイトリフティング競技においては以下の2種目を記載の順で実施する:
a) スナッチ
b) クリーン&ジャーク
いずれも両手によって実施しなければならない。それぞれの種目に最大3回の試技が許される。

【二種目】スナッチ

プラットフォームの中央に水平に置かれたバーベルを手の平を下向きにつかみ膝を曲げたスタート姿勢をとる。そこから脚はスプリットまたはスクワットで、両腕は完全に伸びきるまで単一動作でバーベルを頭上まで引き上げる。継続された動きの中でバーベルは体の近くを通り、その際バーベルを大腿部にスライドさせてもよい。スナッチ動作の間、足以外の部位がプラットフォームに触れてはならない。競技者がスプリットもしくはスクワットから立ち上がるまでの時間は自由である。挙上されたバーベルは、両腕と両脚が完全に伸び、両足の線と胴体の面とバーベルが平行で静止した最終姿勢に至るまで保持しておかなければならず、その状態でバーベルをプラットフォームに降ろすためのレフリーの合図を待つ。レフリーは競技者のすべての動きが止まったら直ちに合図を出す。

▲シャフト(バー)を使用した「スナッチ」のフォーム練習の一例@東京都ジュニア育成ウエイトリフティング教室

【二種目】クリーン&ジャーク

    第一のパート:クリーン
プラットフォームの中央に水平に置かれたバーベルを手の平を下向きにつかみ膝を曲げたスタート姿勢をとる。そこから単一動作でバーベルを肩の高さまで引き上げ、脚をスプリットまたはスクワットで受ける。継続された動きの中でバーベルは体の近くを通り、その際バーベルを大腿部にスライドさせてもよい。バーベルは、鎖骨の上か胸の上か、あるいは完全に曲げられた両腕の上の最終位置に至るまでの間に胸に触れてはならない。ジャークの前に、両足を同一線上に戻し、両脚を完全に伸ばす。クリーンの間、足以外の部位がプラットフォームに触れてはならない。競技者がスプリットもしくはスクワットから立ち上がるまでの時間は自由であるが、両足の線と胴体の面とバーベルを平行にしなければならない。
クリーン|スクワットでのキャッチ
クリーン|スクワットからの立ち上がり

    第二のパート:ジャーク
競技者はクリーンの後、ジャークを始める前に静止すること。両脚を曲げ伸ばすと同時に、両腕が完全に伸びた位置までバーベルを単一動作で拳上する。両足を、胴体の面とバーベルと平行になるよう同一線上に戻し、両腕と両脚を完全に伸ばした姿勢でレフリーの合図を待つ。レフリーは競技者のすべての動きが止まったら直ちに合図を出す。
ジャーク|挙上動作
ジャーク|挙上からの静止

ジャークを始める前には、次の理由によりバーベルの位置を調節することができる:
a) フックを用いた時に親指を外すため
b) 呼吸が妨げられている場合
c) バーベルで痛みが生じている場合
d) グリップの幅を変えるため
上記の調節はジャークの反復と見なさない。

【競技者】エージグループ

ウエイトリフティングの大会は男女のため開催される。競技者はルールにより定められた体重の階級及びエージグループにより競技する。公益社団法人日本ウエイトリフティング協会(JWA)は6つのエージグループの競技会を開催する
  1. 中学生;学校教育法第1条に定められた学校に在籍する生徒及びそれに準じる学校に在籍する生徒が対象
  2. 高校生;学校教育法第1条に定められた学校に在籍する生徒及びそれに準じる学校に在籍する生徒が対象
  3. 大学生;大学入学から4年以内の学生
  4. ジュニア;15-20歳(その年の12月31日に21歳未満)
  5. シニア;15歳以上
  6. マスターズ;35歳以上(その年の12 月31日に35歳以上)

すべてのエージグループは競技者の生年で区分する


IWFには4つのエージグループがある ※IWF…INTERNATIONAL WEIGHTLIFTING FEDERATION
  1. ユース;13-17 歳
  2. ジュニア;15-20 歳
  3. シニア;15歳以上
  4. マスターズ;35 歳以上

【体重階級】※2018年11月1日より  [出典

ユース及び中学生は、特別な規則が適用されるユースオリンピック競技大会を除き次の10階級とする。IWF TCRRを適用する大会では、軽い順に競技を実施する

男子
(1)49g級|(2)55g級|(3)61kg級|(4)67kg級|(5)73kg級
(6)81kg級(7)89kg級|(8)96kg級|(9)102kg級|(10) +102kg級

女子
(1)40kg級|(2)45kg級|(3)49kg級|(4)55kg級|(5)59kg級
(6)64kg級|(7)71kg級|(8)76kg級|(9)81kg級|(10)+81kg級 

【すべての試技に関する一般的規則】

  1. フック、すなわち親指の最後の関節を同じ手の指でおおってバーベルを握ることは許される。
  2. いずれの種目も、バーベルが膝の高さまで達し未完了に終わった試技は失敗としてレフリーに判定される。
  3. レフリーの合図の後、競技者はバーベルを体の前に降ろさなければならない。バーベルが肩の線を通過した後であれば手を放してもよい。
  4. いかなる理由であれ、肘を完全に伸ばすことのできない競技者は、それぞれの試技の前に任務に当たっているレフリーとジュリーにそれを伝える/示す。この責任は競技者のみに帰属する。
  5. スナッチまたはクリーンにおいてスクワット姿勢から立ち上がる際、身体をゆすることによって立ち上がることは許される。
  6. チョーク(炭酸マグネシウム)の使用は許される。
  7. 競技者の大腿部にはグリース・油・水・タルカムパウダー等の、いかなる潤滑剤も使用してはならない。禁止された潤滑剤を使用している場合は、直ちに取り除くよう命じられる。計時中に潤滑剤を取り除くよう命じられた場合、時計は作動したままとなる。
  8. IWF TCRRに従い、任務に当たっているすべてのテクニカルオフィシャル(TOs)の成功判定基準を満たすよう試技を完了させる責任は競技者のみに帰属する。

【反則動作】すべての試技に関する反則動作

  • ハングから引き上げること。ハングとは、引き上げに際しバーベルの上方への動きを止めることである。
  • 両足底以外の体の部分がプラットフォームに触れること。
  • 両腕を伸ばす間に一時休止すること。
  • 最後にプレスアウトすること。プレスアウトとは、スナッチ及びクリーン&ジャークの両方において、スクワットあるいはスプリットでの最も低い姿勢に達した後に腕を伸ばし続けることである。
  • 最終姿勢に戻る前に肘の曲げ伸ばしがあること。
  • 試技を完了する前にプラットフォームから足を踏み出したりプラットフォーム以外の場所に体のいずれかの部分が触れたりすること。
  • 肩より高い位置からバーベルを落とすこと。
  • バーベルをプラットフォーム上に降ろせなかった場合(バーベルの両側とも最初はプラットフォームに触れなければならない)。
  • 挙上開始時にセンターレフリーに正対しないこと。
  • レフリーの合図前にバーベルを降ろすこと。

【反則動作】スナッチの反則動作

  • バーベルを引き上げる間に一時休止すること。
  • 挙上中にバーが競技者の頭部に触れること。毛髪やその他頭に着用しているものは頭部とみなされる。

【反則動作】クリーンの反則動作

  • 両腕の肘を返した最後の位置に至る途中でバーベルを胸にのせること(「ダブル/ダーティー・クリーン」)。
  • 肘または腕が膝または大腿部に触れること。

【反則動作】ジャークの反則動作

  • 未完了のジャーク。ニーディップの反復は許されない。
  • ジャーク前に故意にバーベルを振動させ有利にすること(オシレーション・oscillation)はできない。選手は静止した状態からジャークを開始しなければならない。

©公益社団法人日本ウエイトリフティング協会/Japan Weightlifting Association.